今日のおやつ「フジパン ザッハトルテ風ケーキ」はおいしいけれど、まず本家のザッハトルテを知ってから食べてもらいたい
こんにちは、きゅうぞうです。
冬はチョコのおいしい季節と、
このブログでもなんども力説していますが、
ますますチョコ愛が止まりません。
先週のバレンタインを口実に、さまざまなチョコを堪能しております。
近所のスーパーで気軽に手にできるチョコから、
ベルギーやフランスなどの海外製のお高めチョコまで、
それぞれに個性があって、いいもんですね。
今日ご紹介するのは、スーパーのパンコーナーで発見した、
私が初めてザッハトルテなるものを知ったのは、
19か20の頃でしょうか。
今はどうなのかよく分かりませんが、
女子学生にとって割のいいバイトとして、
イベントコンパニオンなんてお仕事があったんですね。
企業が主催する各種イベントで、販促のお手伝いをする・・・
というと堅苦しいですが、
笑顔でパンフレットやノベルティーなんかを手渡したりするのが
主なお仕事でした。
不定期ではありますが、拘束時間も短めだし、
重いものを持ったりだとか、いわゆる3K的な要素は一切ナシ。
しかも報酬もなかなかよくって、結構お世話になっていました。
まあ、立ちっぱなしのことは多かったけれど、
(しかも今じゃ考えられないような高いヒールを履いた状態で!)
若さで難なく乗り越えていました(若いって素晴らしい\(^o^)/)
ある日お仕事したのが「ウィーンフェア」という、
ドイツ・オーストリアの首都、ウィーンの文化を紹介するイベントだったんです。
そこで初めてザッハトルテを知ったんです。
ドイツ=ビールくらいしか知らなかった当時の私は、
生まれて初めて目にしたザッハトルテを目にして、
「美味しそう!」とはならなかったんですね。
どうもチョコがカチカチになっているだけで、
甘ったるくて飽きてしまいそうだと思ったんです。
笑っちゃうでしょ?!
「ザッハトルテってなに?」と思った方に簡単にご説明すると、
ドイツの伝統的なチョコレートケーキで、
考案した料理人の名前「ザッハー」がそのままお菓子の名前になっています。
そのザッハーさんの子どもが後々、
オーストリア・ウィーンに「ホテルザッハー」を開業されて、
以来、ホテルザッハーの名物菓子として有名なんです。
特徴はチョコレート味のバターケーキの中に、
杏のジャムが塗られていること!
お店によって表面だけだったり、何層にもミルフィーユ状になったりと
様々なようですが、
この杏のジャムが、とびきりのアクセントになっていて、
絶対に外すことのできないマストアイテムなんです。
その生地を最終的にチョコレートコーティングして、
ピカピカつやつやのザッハトルテの完成です。
食べる時には小脇に添えてある生クリーム(たぶん、ほぼ無糖)
をつけたり、つけなかったりと味の変化を楽しむんです。
そんな何十年も前の記憶が一気にフラッシュバックしてしまい、
手に取らずにはいられなかった。
直径7、8センチの円形で、表面がツルっと光ったチョコのコーティングは、
まさにザッハトルテそのもの。
ミニサイズなのに上手に再現してあるな~とニヤけてしまいました。
封を開けたら、あれれ?
裏側はチョココーティングしていない!
ふわっふわのスポンジが、そのままむき出しになっているんです。
たしかにパッケージって、袋の表面(上面)しか透明になっていないから、
(裏面は原材料とかカロリーとかが書かれてますもんね)
封を開けるまで裏目って見られないもんなー
なるほど。
だから「ザッハトルテ」ではなく「ザッハトルテ風」なのか(^^;)
でもお味はなかなかです。
当然、マストアイテムの杏ジャムもいい仕事してくれていました。
この杏ジャムの爽やかな香りと酸味が、
チョコの重ったるさを軽やかに、食べやすくしてくれているんですよ。
本来なら小脇に添えてある生クリームは、
ザッハトルテ風の中にサンドしてありました。
このあたり、本家のザッハトルテへのリスペクトが感じられます。
きっと考案者のザッハーさんも草葉の陰から、
喜んでみていることでしょう(笑)
コンパクトに片手で気軽に食べられる、フジパン・ザッハトルテ風ケーキ。
お味や再現性の面では合格点をあげたいですね!
でもやっぱりホンモノを知ってこそ!というのは、
何ごとにも言えるのではないかな~というのが、
あれこれ味わってきた、この年だからこそ言える正直な感想です。
そんな話をしていたら、
ひさびさにケーキ屋さんのザッハトルテが食べたくなってきました。
ウィーン王宮御用達菓子司として知られる「デメル」なら、
日本国内にも20店舗以上あるので、本場の味が楽しめますよ。
(このデメル、ザッハーホテルが経営難に陥った際、
助けてあげた見返りにザッハトルテの販売権を得たそうです。
でもその後、裁判まで繰り広げられたという悲しい逸話があるんです)
たまにはクラッシックを聞きながら、
ウィーン風のティータイムなんていうのも、オツですね。